店長の雑記帳。
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ユーロ酒場ひとり旅日記(3)  謎の街ブリュッセル  

07/11/19

ケルン大聖堂
こんな清清しくはなく、
真夜中は悪の要塞のような雰囲気で近寄りたくも無い
そんな感じでした…

9月29日 水曜日


 夜行に乗りミュンヘンを出発。ケルンで乗り換えてブリュッセルへ行くのだけど熟睡してしまって、遠くから車内インフォメーションで「…クルン…クルン…」と。ハッと起き上がって荷物をかき集め電車の出口へ。余裕で一服してるおばさんに「ケルン?」「Yes」危ない危ない。時刻表からこの電車はケルン終点だと思い込んでた。アムステルダムへ行くとこだった。でも2冊持って来た雑誌の1冊(全然読んでない)を早くも電車の中に忘れてがっくし。まあパスポート忘れるよりは良かった、と思うしかないでしょう。


 朝の4時。ケルン駅で2時間の待ち合わせ。売店で朝日新聞見つけ買うが500円近くして、もう買わないと猛烈に反省(これから1ヶ月朝日新聞はどこにも売ってなかった)。Cafeでコーヒー飲んで外に出ると目の前の暗闇の中、ケルン大聖堂がそびえ建ってて不気味以外の何物でもない。凄い嫌なな気配感じます。合計11時間かけてブリュッセルへ到着。念願のベルギーだ。イエーィ!


 まずは宿探し。街中のインフォメーションで紹介してもらおうと思い探すがそのインフォメーションに着けない。迷路のような道、日本で買ったガイド本の地図も良くない。ここがどこかわからないのだから辿り着ける訳がない。寝不足で頭が朦朧としながら重い荷物を背負ってインフォメーションまで1時間、北駅から歩いて中央駅近くのグランプレイス近くのインフォメーションで安いホテルを予約してもらい向かうが、迷子になって更に1時間。で、ようやく着いた住所のところは公園だった。公園で寝ろってこと?騙された?泥のように疲れて泣きそうになる中、もうベルギーはいいよ。フランスへ行こう、と思ってトボトボ歩き出したら目の前にそのホテルの看板があった。ボロボロホテル。チェックインし荷物を置いて再度気を取り直していざ街へ。


 まず何にも食べてなかったので遅いランチを。オムレツ屋さんのオムレツ。おいしくない。 ビール博物館へ行く。しょぼい。ベルギービールのPR用の映画を見るが内容は大したことない。


 かの有名なビアカフェ「ル・ロワ・デスパーニュ」。洒落たオープンカフェだがメニューを見ても心躍らない普通の品揃え。Hoegaarden Blancheを飲んでみた。東京で飲むのと全く同じ味で違う意味で納得。目の前のグラン・プレイス(大広場)を行き交う人を眺めながらベルギーを感じたいところだがそのほとんどが中国人。“チャイニー・プレイス”と名付ける。 ランビックの店「ア・ラ・ベカス」。何とも素敵な隠れ家のようなカフェ。Timmermans Witte Lanbik。甘さしっかり、軽めの酸味。乳酸のきいたファーロみたい。Lanbik Doux。確かに甘い。微かにトイレの匂いがすると思ったらトイレのドアが開けっ放し。閉めろ〜!


 ブリュッセルってどういう街?いや、僕達が日本で教えてもらったブリュッセルとベルギービールって何だったんだろう。ビアカフェって言ったって有名なとこはわんさかお客さんが入って盛り上がってるけど、メニューはどう見ても観光地のそれだし、かといって穴場があるのかなと思い探し回るがどこも閑散としている。お腹がぺこぺこなのに歩けど歩けど入ってみたい店が見つからない。しかも夜は始まったばかりなのにどこも早じまい始めちゃってる。そういえばスーパーも無い。何か屋台で売ってると思って近づくとベルギーワッフル。今更食えるかってやがんでぇ!


 すっかり気は引いてしまった。もう寝よう。ブリュッセルが悪いのではなく、今日の僕が悪いんだ。明日はきっといいことあるよ。って考えながらホテルの近くの静かな通りを歩いてたら、手前から二昔前のディスコソングがガンガンと。お〜っ、Barだ。マスターはベルギーのジョン・トラボルタ。お客は地元の家族、酔ってクダ巻いてるじいさん、あとどう見ても高校生の子供達がピンボールやってる。Stella-Artois1.2ユーロ、Belle-Vue Gueuze2.5ユーロとWestmalle Tripel2.8ユーロの計3杯。Stella-Artoisのフレッシュな爽快感に感激。この店最高!ブリュッセルちょっと最高!少しだけブリュッセルと交われたかな?

チャイニー・プレイス
中国では安心して旅行できる街として
人気の街だそうです。
もうちょっと楽しそうに観光してくれれば。

もちろん夜もチャイニー・プレイス
彼らはベルギービールも飲むのか?

そうではなく、美しい場所です。